賃貸に住んでいて「合鍵を作りたいけど、許可が必要なの?」と悩んでいませんか。無断で作って後でトラブルになるのは避けたいですよね。
この記事では、元鍵師の経験をもとに、賃貸で合鍵を作る際の許可の取り方・費用相場・鍵屋に断られるケース・退去時の注意点まで、まとめて解説します。
賃貸で合鍵を作るには大家・管理会社の許可が必要
許可が必要な理由
賃貸物件の鍵は、あなたが使用しているものであっても、法的な所有権は大家(オーナー)にあります。そのため、鍵を複製する行為は「大家の財産の無断改変」と見なされる可能性があります。
また、管理会社は防犯上の理由から、鍵の本数を把握・管理する義務があります。無断で合鍵を作ると、この管理体制が崩れ、万が一の不法侵入やトラブルが起きた際に責任関係が複雑になります。
まず契約書で確認する
許可を取りに行く前に、賃貸借契約書を確認しましょう。以下のケースが記載されていることがあります。
- 合鍵の作成を禁止している物件(まれにあり)
- 本数の上限が決まっている物件(例:スペアキーは2本まで等)
- 特に記載がない物件(この場合も許可を取るのがマナー)
契約書に禁止と書かれている場合は、許可が下りない可能性が高いです。まず確認してから動きましょう。

管理会社への許可の取り方・連絡の仕方
電話・メールでの伝え方テンプレ
管理会社への連絡は電話でもメールでも構いません。以下のテンプレートを参考にしてください。
【電話での伝え方】
「〇〇(建物名)〇〇号室の〇〇と申します。スペアキーを1本作りたいのですが、許可をいただけますでしょうか。家族と一緒に住んでおり、もう1本必要な状況です。」
【メール・LINEでの伝え方】
件名:スペアキー作成の許可申請(〇〇号室)
お世話になっております。〇〇号室の〇〇です。
家族の分としてスペアキーを1本作成したいと考えております。
許可をいただけますでしょうか。ご確認よろしくお願いします。
ポイントは「用途と本数を明確に伝えること」です。曖昧にすると確認に時間がかかります。
断られた場合の対応
許可が下りない場合、以下の代替案を検討しましょう。
- スマートロックの導入(後付け型ならほとんどの賃貸に設置可能。家族全員にアプリで開閉権限を付与できる)
- 管理会社・大家に再交渉(使用目的・渡す相手を明確にすると許可が出る場合あり)
- 既存のスペアキーの使い回しで対応できないか検討する

賃貸の合鍵を作れる場所と費用相場
鍵の種類別・費用と所要時間の一覧
合鍵の費用は鍵の種類によって大きく異なります。
| 鍵の種類 | 費用の目安 | 所要時間 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 一般的なギザギザキー(ピンシリンダー) | 500〜1,000円 | 数分〜10分 | 最もポピュラー。どこでも作れる |
| ディンプルキー(くぼみが多い鍵) | 3,000〜5,000円 | 30分〜当日〜数日 | 専用機器が必要。対応できない店舗もあり |
| 登録制・ライセンスキー | 5,000〜20,000円以上 | 数日〜1週間以上 | メーカーや正規代理店のみ対応。IDカード必要 |
| 電子キー・スマートキー対応 | 作成不可のケース多数 | — | 物理的な合鍵ではなくアプリで管理するタイプ |
ホームセンター・鍵屋・ネット注文の違い
- ホームセンター(カインズ・コーナン等):一般的なギザギザキーなら対応可。安くて手軽。ディンプルキーは断られることも多い。
- 鍵専門店・鍵屋:ディンプルキーや特殊な鍵にも対応。料金はやや高め。技術力が高く精度が安定している。
- ネット注文(郵送):鍵の写真や情報を送って複製するサービス。費用は鍵屋と同程度〜やや安め。数日かかる。
詳しい費用相場や、ホームセンターと鍵屋どちらが良いかについては、合鍵の作り方と費用相場|どこで作るかを元鍵師が解説も参考にしてください。

元鍵師が教える「鍵屋に断られるケース」
複製禁止刻印がある鍵
鍵の表面や側面に「REGISTERED」「DO NOT DUPLICATE」「複製禁止」などの刻印がある鍵は、鍵屋が複製を断ります。これはメーカーが防犯上の理由で複製を制限しているためです。
この刻印がある鍵の合鍵が必要な場合は、メーカーや正規代理店に問い合わせることになりますが、登録者(大家・管理会社)以外には対応してもらえないことがほとんどです。
ディンプルキーの注意点
ディンプルキーは複製費用が高い理由があります。鍵の表面に刻まれた複数の「くぼみ(ディンプル)」の深さと位置を、専用のミリング機械で精密に再現する必要があるためです。
通常のギザギザキーより部品数が多く、作業時間も長いため、費用が3,000〜5,000円になることは当然のコストです。「高い」と感じるかもしれませんが、技術的な理由があります。
合鍵から合鍵を作ってはいけない理由
必ず元の鍵(オリジナルキー)から複製してください。「合鍵からさらに合鍵を作る」のはNGです。
理由は「誤差の積み重ね」です。合鍵は元の鍵に対してわずかな誤差が生じます。その合鍵からさらに複製すると、誤差が二重になり、鍵穴への差し込みが硬くなったり、最悪の場合、回らなくなったりします。

無断で合鍵を作るとどうなる?バレるリスクとペナルティ
バレるタイミング(退去時・鍵番号管理の実態)
「無断で作ってもバレないのでは?」と思う方もいますが、退去時にバレるケースが一番多いです。
理由は鍵番号の管理です。鍵には製造番号(キーナンバー)が刻まれており、管理会社や大家は引き渡し時に番号と本数を記録しています。退去時に返却された鍵の本数が合わない、または見覚えのない鍵が混じっていると、「追加で複製されたのでは」と判断されることがあります。
また、ディンプルキーや登録制の鍵の場合、複製履歴がメーカー側に残ることもあります。
ペナルティ(シリンダー交換費用負担・契約違反)
無断複製が発覚した場合のペナルティは以下のとおりです。
- シリンダー交換費用の全額負担:鍵を変えなければならなくなるため、1〜3万円前後の費用が請求されることがある
- 契約違反として退去通告のリスク(悪質と判断された場合)
- 連帯保証人への連絡・信用への影響
賃貸の鍵交換費用の負担ルールについては、賃貸の鍵交換費用は誰が払う?元鍵師が大家・入居者の負担ルールを解説で詳しく説明しています。

退去時の合鍵の扱い(返却・紛失時の対応)
返却本数を管理しておく重要性
合鍵を作ったら、必ず本数を記録しておきましょう。入居時に受け取った鍵の本数+自分で作った本数のすべてを、退去時に返却する必要があります。
家族や恋人など複数人に渡している場合は、退去前に全員から回収するよう余裕を持って準備してください。
紛失した場合の費用負担
合鍵を紛失した場合、防犯上の理由でシリンダー交換が必要になることがあります。この費用は基本的に紛失した側(入居者)の負担です。
- シリンダー交換費用の目安:12,000〜30,000円程度
- 退去時の敷金から差し引かれるケースが多い

よくある質問
- Q. 賃貸で合鍵を作ることは違法ですか?
- 無断複製は法的に問題になる可能性があります(所有権侵害・契約違反)。許可を取れば違法にはなりません。
- Q. 管理会社に無断で作った合鍵はバレますか?
- 退去時の鍵返却本数の確認でバレるケースが最も多いです。普段の生活でバレることは少ないですが、退去時にリスクがあります。
- Q. 合鍵はホームセンターで作れますか?
- 一般的なギザギザキーならホームセンターで作れます。ただしディンプルキーは対応していない店舗が多いです。
- Q. 退去時に合鍵を返却しないとどうなりますか?
- シリンダー交換費用(12,000〜30,000円程度)を請求されることがあります。敷金から差し引かれるケースが多いです。
- Q. 合鍵から合鍵を作ってもいいですか?
- NGです。精度が下がり、鍵が回りにくくなるリスクがあります。必ず元の鍵(オリジナルキー)から複製してください。
まとめ
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 許可の必要性 | 大家・管理会社への許可が必須。まず契約書を確認 |
| 連絡方法 | 電話・メール可。用途と本数を明確に伝える |
| 費用相場 | 一般キー:500〜1,000円/ディンプルキー:3,000〜5,000円 |
| 作れない鍵 | 複製禁止刻印あり・登録制キーは鍵屋に断られる |
| 無断複製のリスク | 退去時にバレる可能性大。シリンダー交換費用を請求されることも |
| 退去時 | 作った分もすべて返却。紛失すると費用負担あり |
賃貸での合鍵作成は、許可さえ取れば難しくありません。まず契約書を確認し、管理会社に一報入れてから鍵屋やホームセンターへ行きましょう。
許可が取れない場合や、物理的な合鍵を増やしたくない場合は、スマートロックの後付けが有効な代替手段です。
鍵まわりのトラブルや費用について、専門の業者に相談したい場合は、くらしのマーケットやミツモアなどのサービスで地域の鍵屋を探すことができます。

